歯周病は、お口の中の細菌が原因で発症する感染症です。歯周病の原因となる細菌が増殖すると、歯と歯ぐきの間に歯周ポケットを形成。そこから内部へと侵入して歯周組織を壊し、最終的にはあごの骨を溶かすことで歯が抜け落ちます。自覚症状なく進行するため、定期健診での早期発見がもっとも重要です。
歯周病の細菌は、歯ぐきに炎症を起こしながら内部に侵入します。炎症が起こると毒性物質が発生し、歯ぐきの血管を通じて全身に回ることで、脳や心臓の血管障害、糖尿病など深刻な病気を誘発し、妊娠中であれば、早産や低体重児の出産につながります。歯周病を放置すると、恐ろしい病気のきっかけになるため、早めの対処が大切です。
歯周病は、口腔内の環境や生活習慣によっても悪化することがあります。日常における歯周病発症のリスクを知り、予防につなげていきましょう。
歯石
磨き残しの歯垢は2~3週間程度で歯石になり、歯磨きでは落とせなくなります。歯石は歯ぐきの炎症につながります。
歯並び・噛み合わせ
歯並びや噛み合わせが悪いと磨き残しが増え、歯周病菌の温床となる歯垢が溜まりやすくなります。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりがあると、歯肉に負担がかかり、歯周病の症状は悪化する傾向にあります。
口呼吸
唾液が減ることで、歯肉の抵抗力が弱くなったり、歯垢がつきやすくなったりして悪化につながります。
歯に合わない被せ物
治療後の被せ物が歯に合っていないと、その周りに思考がつきやすくなるため、歯周病を悪化させます。
喫煙
タバコ中のニコチンが血管を収縮させて歯肉が血行不良になり、抵抗力が低下して歯周病が悪化します。
食習慣
甘いものややわらかいものは、食べかすが歯に溜まりやすく、歯垢が増える原因となります。
ストレス
ストレスは体の抵抗力を弱め、食習慣や歯磨き習慣に変化をきたすことがあるため、歯周病悪化につながります。
糖尿病
糖尿病と歯周病は相関があるため、どちらも悪化させないことが大切です。
歯肉炎
自覚症状はほとんどなく、歯ぐきが腫れて赤くなります。クリニックでの歯垢除去とブラッシングで回復します。
歯周病軽度
自覚症状はほとんどありませんが、ブラッシング時の出血がサインになります。クリニックでの歯垢除去とブラッシングで回復します。
中等度
歯ぐきが下がったり膿が出たりして、口臭が悪化。歯がぐらつくこともあります。治療では、歯周ポケットの奥まで清掃します。必要に応じて外科的治療を行います。
重度
歯ぐきが大きく腫れ、強い痛みもあります。歯がぐらついて食事に支障が出ます。治療では、歯周ポケットの奥まで清掃し、必要に応じて外科的治療を行います。それでも改善しない場合は抜歯となります。
歯周病治療の基本は、歯垢や歯石の除去です。クリニックでは専用の機器でお口の中を清掃し、歯の表面を磨いてツルツルに仕上げます。こうすることで歯垢をつきにくくし、予防につなげます。また、ブラッシング指導で磨き残しをなくすためのポイントをお伝えします。 中等度以上になると、あごの骨が歯周病菌によって溶かされているため、組織を回復させるために「歯周病再生療法」という外科処置の対象になります。
歯周病の悪化を防ぐにも、毎日の歯磨きがカギになります。クリニックではブラッシング指導でポイントをお伝えしますので、正しい歯磨きで歯周病の悪化を防ぎ、予防につなげていきましょう。
Q1: 歯周病とは何ですか?
Q2:歯周病は予防できますか?
Q3: 歯周病は治りますか?
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