診察を受ける子どもたちにとって、自分からは見えない歯を触られることに恐怖心を持つのは当然です。その恐怖心をなくすため、当クリニックでは「歯医者さん」体験ができるおもちゃで遊んでもらい、治療を疑似体験し安心につなげています。遊びの延長で治療を進め、歯科での経験を「楽しかった」記憶として残してもらえるよう工夫しています。
小児用の診察室からつながる場所に、キッズルームを用意しています。キッズルームには小さな絵本図書館を備え、英語のアニメを流して、子どもの感情を磨く場所として機能させています。今後も、知育効果のあるものをそろえていく予定です。定期健診だけなら、キッズルームで診察することもできます。
治療は急がず、時間をかけて子どもたちの心に寄り添い、ご本人に治療の説明をすることで納得してもらうことを心がけています。症状によっては、嫌な治療が必要なこともあります。その場合は、少しずつ治療を進めて「できた!」という成功体験を積み重ね、自信につなげていきます。こうしたコミュニケーションのなかで子どもたちとの間に信頼関係を築き、歯科に対してネガティブな感情を持たないよう気をつけています。
1キッズルームから診察室へ
2虫歯や歯並びのチェック
3着色汚れや歯石の除去
4必要に応じてシーラント(歯科用の樹脂)で奥歯の深い溝を埋め、虫歯予防
5フッ素塗布
子どもの成長を考えるうえで、食育と口腔育成は極めて重要です。乳幼児期であれば、虫歯の原因となる糖分は食材からの摂取で十分。砂糖の甘さは習慣化しやすいため、特に3歳までは砂糖の摂取を控えて、味覚を育てていただきたいと考えています。砂糖は歯に悪いだけでなく、大人になってからの糖尿病や肥満につながる可能性も否定できません。おやつをあげるなら、おにぎりや焼き芋など自然の食品で。こうした食習慣が一生の健康につながります。
舌やお口周りの筋肉が正しく発育していないと、口呼吸になったり、歯並びが悪くなったりすることがあります。口呼吸になると、お口が開いている時間が長くなり、口腔周囲筋の発育が妨げられて、お顔の骨格や噛み合わせにも悪影響を与えます。指しゃぶりや片側だけで噛む癖も、口元の骨格に影響します。正しく発達させるためには、ご家族のご理解とご協力も必要です。当クリニックでは、口腔育成の視点からさまざまな情報をご家族にお伝えしていきます。
私たちも子育てを経験するなかで、大人のサポートで正しい成長を促し、よりよい人生を送ってほしいと切に願うようになりました。歯科医師としての経験と親としての想いを形にした取り組みが、「子育て支援型歯科医院」です。小児期なら、呼吸法や姿勢を改善するだけで、将来のトラブルを防ぐことができます。成長を味方にした治療ができるいまだからこそ、知っていただきたい情報をお伝えし、お子さまの健やかな未来を応援していきたいと考えています。
いろいろな方法でお子さまの成長を促すことができます。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
Q1: いつから子どもを歯医者に連れて行ってもいいですか?
Q2: 乳歯は虫歯になっても大丈夫ですか?
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